« ようこそAPEC | トップページ | 10月2日に、阿佐ヶ谷ロフトでイベントするよー »

2010年9月17日 (金)

内定ブルーと、就活「後」についての雑感

 昨年の就活デモ以降、付き合いのある友人がmixiの日記で、就活以降の「内定ブルー(いざ内定は決まったが、それについて色々不安になったり葛藤したりするやつ)になった気持ちを書いてて、おもろかったので了解とって転載( 「研究してる思想家の名前出すと、個人が特定されるかも」っていう本人の要望で一部伏字になってる)。ちなみに彼のツイッターアカウントはこれ→@shoppon http://twitter.com/shoppon (かつてこのブログで「くたばれリクルート」に転載した、合同説明会のルポを書いてくれた人)

内定が決まってからというもの、今までに経験したことのないほどの拘束感に苛まれている。定期的にレポートを企業に提出しなければならない し、在学中なのに数回会社訪問もしなくてはならない。しかし、個人的にもっとやっかいなのは、そういった物理的なタスクよりも、心理的な違和感だ。企業、親、周りの無言の視線・期待・圧力。「もう馬鹿はできない」という自己制限とか。

 私は不器用で馬鹿な人間なので、学生としてのアイデンティティと、企業人としてのそれを同時に共存させることができない。だってよく考えてみてもらいたい。××××××だぜ?ド変態のネクラ思想家を研究してるやつが、どうして学生時代に企業人としてのあり方を内面化できるんだろうか。例えば、内定者懇談会なんかで「×××は真理である」とか言ったらそれこそあらゆる意味で「終わり」そうだけど、俺正直言いそうだもんw。だって俺そういう人間だから。内定ブルーの本当の原因って、自己束縛との戦いにあるのかもしれないと、思った。
 
 
 しかし、ある種のメンタリティをもつ人々にとって、もしかしてそれはとても心地良いものなのかもしれない。フロム言うがごとく、人間は自由を欲 しはしないのである。ちんちんぶらぶらした不安な学生生活よりも、カチッと未来に方向づけられた拘束された生を望むのもまぁ、分かります。 でも、

 「学生と社会人は違いますから」
 「学生は甘えですね」
 「学生の世界は狭い」

 とか、まだ学生にもかかわらず、したり顔でそんなこと言うやつは相当信用できない。そういうやつには「現在の自己を否定して、君は幸せなのか」 とまず問いたい。学生のあり方の可能性を狭めているのは、他ならぬ君自身ではないのか(おんなじ意味で、最近流行りの「夢に日記を付ける」とかいう行為にもなんか気持ち悪さを感じる)。

 今を生きる。とか言いたくないけど、少なくとも、現在の自己を真っ向から引き受けないなんて卑怯なんじゃないか、とすら思う。要は今学生なんだから、好きなことさせろ、って言いたいだけなんだけどね。暴れさせろってことなんだけどね。青春返せ。

 就活で苦戦して「もうどうにもならん」ってなってる人からすれば「内定出てるんだからいいじゃん」となるかもしれないけど、それでもこういう風に悩むのは普通のことだと思う。ていうか入社の一年も前に内定が決まるんだから、悩まないほうが変だろう。

 大体にして、まだ学生として大学に所属している若者に卒論やら修論やら、その他色々の事柄をする時間を奪って、うんこみたいな課題をやらせるというのは一体なんなんだろうか。他の友人は、「入社までに取らないといけないんだよー」と簿記2級なんかの勉強をしている。就活の準備エセインターンやら、企業研究、SPI対策などなど)、就活の本番(筆記試験、面接などなど)でただでさえ時間を取られてるのに、就活が終わった後もこれである。学生はいつ学べばいいのだ(企業のやつら、いい加減にしやがれ)

 彼が上の文章で指摘している「精神的な順応」への違和感というのはよく分かる。これは確かに気持ちの悪いものがある。企業社会の価値観への適応力が高く、またそこに進んで「洗脳」(という物騒な言葉をあえて使ってみる)されたがるような人間にとっては、就活の価値観は必ずしも悪いものではないのだろう。彼らにとって、大学の教室で学ぶべきことはさほど重要でなく、「人脈づくりw」と「自己投資w」、そして「自己啓発w」に余念がない(学外で色々な人と関わったり、経験したりすることはとても大切だが、ビジネスだけが世界の真実ではない。ひとまず「企業人=社会人」のような偏った価値観を壊す必要があるんではないか)
 で、まぁそうした価値観に適応できるやつはよろしい。しかし、そうした価値観に拒絶反応を起こすやつや、「なんとなく乗り気になれない」やつだって確実にいるのだ。というか、そもそも大学とは、ビジネスパーソン向けのメンタリティーを養う場所ではないのだから、それももっともなことだ。哲学やら芸術学やらのどうしようもない学問(←誉め言葉)に精を出している人間が、突如として、ビジネスのことを目を輝かせて語り出したら、この世の終わりのような居心地の悪さを覚えるではないか。会社人間のような語りは就職してからやれ。

 僕の周りの人や、僕がtwitter上でフォローしている人を見ていると、就職が決まらずに疲弊している人は決して少なくない。「コミュニケーション能力」などという、何かを示しているようで何も示していない、曖昧模糊とした指標で自分を売らなければいけないのだ。うまくいかなくて悩むのは至極当然のことだろう。僕のような、就活をさんざんこき下ろして、人生なめてるようなクソガキが就職できないのは、まだいい(いや、良くないんだけどしかたねーよw)。マジメに、将来のために就職しようとして努力している人間が、それでもどうにもならずに、自分を責めたりしなきゃいけない状況はやっぱりおかしい。

 今年の8月の時点で、「大卒就職率60.8% 8万7千人が進学も就職もせず」なる記事が出ていたけれど、ここに卒業しないで就職留年した人の数と、それから就活がうまくいかなくて大学院進学を決めた人も加えたら、一体どのぐらいになるんだろうかね。 就職氷河期の時って、「まぁ卒業してからでもなんとかなるんじゃなーい」ってなことを思ってた人もいるかもしれない。でも、「新卒」と「既卒」の間に、どうやら超えられない壁があるらしいということが、(ロスジェネの方々の犠牲の上に)判明したので、「新卒カードを逃してはいけない」って就職留年する人も、絶対多いだろう。単純な報道の数字だけではよくわからないが、とにかく悲惨な数に違いない。

 全く、就活なんてクソすぎる……あれ、そういえば新卒要件緩和の話(「大学卒業してから3年は新卒扱い」にするってバカな提案)って記事書いたっけ…(久しく ブログ更新してないから書いてないような気もする)。あれも、もちろん今よりかはマシな提案だけど、問題の根本的な解決にはなってない。新卒だけを特別扱いすること自体が奇妙な話なんだから、それ自体廃止したほうがいい。もっと大きく制度を変えないといけないんだよ。「じゃあどうするんだよ?」って偉そうに聞いてくるやつもいるけど、お前も一緒に考えろ!これは大学生だけの問題じゃねーんだよ!

 まったく、就活のことを考えていると、不愉快な気分になるのだが、いつにも増して駄文を書き散らかしてしまった。テラ氏はる氏のようなスマートな文章が書きたいと思ったけど、人にはそれぞれの性質があるような気がしてきたから、別にいいw ていうか、僕もマトモに書こうとすれば、アジテーションじみてない文章も書けるんだけどさ。まぁそれもどうでもいいや(こうしてO瀧は人から危険人物のようなレッテルを貼られるのであった)

 言いたいことは一つで、要するに「就活はクソだから、さっさとくたばれ」ってことだ。以上! 終わりだ終わりだ!

(動画はイメージです。本文とはほとんど関係ありません)

|

« ようこそAPEC | トップページ | 10月2日に、阿佐ヶ谷ロフトでイベントするよー »

就活くたばれ」カテゴリの記事

コメント

1年も前に内定が決まって、学生を手放さないために出された無駄な課題で学生がブルーになるくらいなら、いっそのこと内定の次の日から働かせてあげれば良いんじゃ…とか思いました。

企業のお偉方は、卒業見込みの学生に秘められた能力を見抜いた、…ことになってるんだから、卒業なんて資格必要ないじゃない、「卒業できる」って確信したから内定出したんでしょ、って。なら実際に卒業まで待つのはもったいないでしょ、なんて。

「能力があるなら大学を卒業したかどうかなんて関係ない」、なんていかにも人事のセリフのテンプレートにありそうな感じですし。

投稿: てつ | 2010年10月27日 (水) 16時35分

>てつさん

コメントがありがとうございます。

なるほど、素敵な皮肉ですねw
確かに、企業は学生が大学で何を勉強したかなんてそもそも評価していない(そもそも勉強する時間を奪っている)のだから、大学卒業まで待つほうがムダっていうのも筋が通ってしまいますね。

まったく、大学の存在意義が問われるような状況ですよ。つくづく。

投稿: O瀧 | 2010年11月 2日 (火) 09時08分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1235827/36795551

この記事へのトラックバック一覧です: 内定ブルーと、就活「後」についての雑感:

« ようこそAPEC | トップページ | 10月2日に、阿佐ヶ谷ロフトでイベントするよー »