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2009年6月16日 (火)

大麻について考える

先日、「カンナビスト北海道」の方と会った。

カンナビストというのは、日本国内における「大麻弾圧」に反対している市民団体で、大麻取締法の見直しを求めて活動している。

具体的には、国際的な基準からみても明らかに厳しい日本の大麻取締法の罰を軽くすることを求めて、イベントなどを開催したり、「マリファナマーチ」と呼ばれるデモを企画したりしている。

現在、東京、関西、北海道で支部が発足していて、活動をしており、会員4701人(2009年6月16日現在) 。

なぜ、そんな「ヤバそうな」団体と接触したのか。

おそらく、多くの方はそう考えるのではないか。

その答えは単に、僕が「日本において一般的な大麻への認識」に対して疑問を持っていたからである。

というのは、大麻はそれほど危険なものではないにも関わらず、厚労省が「大麻=危険な薬物」という情報を流し続け、警察が所持などを厳しく取り締まり、メディアがそうした情報を煽動するかのごとく無批判に垂れ流す、といった状況に対する疑問である。

おそらく多くの日本人はそうしたことを言われても、ポカンとするだけだと思う。「だって大麻はドラッグだし、違法なんだから厳しく取り締まるのは当然じゃないか」と。

しかし、それは誤った認識である。 まず日本において大麻の取締りが始まったのは、戦後GHQの統治下のことである。つまり、アメリカの主導で導入された規制なのだが、その後アメリカや欧州の多くの国(いわゆる「先進国」)では、大麻にはさほど危険性がないということが研究によって明らかにされ、少量の個人所有は(合法ではないにしても)容認されるようになってきている(オランダのアムステルダムでは合法。アメリカでもカリフォルニア州など医療用に限って合法化されている)。

アメリカ大統領のオバマや元大統領のブッシュでさえも、大麻を使用したことがあると公言している。

一回の使用で依存症になり、取り返しのつかない事になるとしたら、多くの芸能人や有名人(例えば長渕剛や井上陽水など)が、それを使用しながらも現役で活躍していうということをどう説明するのだろうか?

しかし、日本においてはそうした情報をメディアが全くといっていいほど放送せず、厚労省の発する根拠のない「有害説」を大々的に流しているために、一般の人々の無知は解消されず、「大麻=危険」という認識は一向に変わることがないのである(ちなみに日本では、大麻の使用が禁止されているため、人体に与える影響を調べる実験などが行えない。つまり厚労省は自前のデータも持たずに大麻は危険だと吹聴している。実際のところ、海外のデータではタバコやアルコールより依存性が低いというのが検証されているにも関わらず、だ)

ともかく、僕はタバコも吸わないような人間で、大麻も吸ったことはないのだが、無知と欺瞞に覆われた日本の大麻事情について大いに疑問があったために、その改善のために活動するカンナビストの方と接触してみたのである。

カンナビスト北海道の代表はI氏(やましいことはないだろうけれども伏字にしておく)という男性の方なのだが、名刺をもらってビックリしたのは、I氏がなんと北海道内のある町で住職として働いているという点だった…!

「カンナビストの活動をしている人だって、きっと普通の人なんだろう」と思っていたが、住職というのはちょっと驚きだった…(ちなみに剃髪はしていなかったので、見た目からは分からない)

I氏の話しぶりなどは気さくな感じで、活動方針や内容などについて分かりやすく説明していただいた。その中で印象的だったのは「カンナビストはあくまで大麻取締法の見直しを求めているわけで、現在違法とされている大麻の使用を積極的に肯定しているわけではないのです」という内容だった。

I氏によれば、大麻の問題というのは人権の問題なのだという。

確かに、大麻の所持が禁止されており、違反すると厳しく罰せられるというのは(たとえ大麻が有害でなくとも)大多数の日本人にとって「どうでもいい」ものかもしれない。

しかし、「他者に迷惑をかけない範囲で使用される嗜好品が弾圧される」というのは社会一般にとっての問題なのである。 I氏はたとえとして、「もし砂糖の所持が法律で禁止されていて、砂糖の入っているお菓子を食べて刑務所に入れられるとしたらおかしいでしょ?」といっておられた。

それは甘いもの好きの人のみの問題ではなく、他者に迷惑をかけない範囲(公共の利益に反しない範囲)で、保障される個人の幸福追求権利の侵害にほかならないという意味で、社会全体で考えるべき人権問題なのだという。(もちろん、砂糖でなくでもなんでもいい。あなたの好きなものやことが法律で禁止され、それを所持したりすると罰せられるとしたらあなたはどう感じるだろうか?例えばロックのCDを所持することや、ゴルフをすることが非合法だとしたら?)

早い話が、さほど人体に悪影響のない(ということは自分のみならず他者に対して悪影響も少ない)大麻を国家とメディアが弾圧するのは間違いであり、その改正を求めるのは、単に大麻愛好家だけの問題ではない、ということだ。

実際に「カンナビスト北海道の活動メンバーは非愛好家がほとんどです」とも言っていた。 そのため、彼らにとって、大麻の問題というのは、日本の社会内での人権意識向上を目指すうえでの「試金石」であり、「大麻問題も解決しないで人権も何もあるか」ということだそうだ。

この話は非常に興味深かった。

また、大麻の健康上の影響とは別に、「まぁ日本で大麻を吸うのは精神衛生上よくないんだけどね」と言っていた。

というのは、日本で吸う場合はパクられる可能性が結構あるので、それにおびえながら吸うのではあまりよくないのだということ。確かに酒が法律で禁止されていたら、どんなにうまい酒でもまずく感じるだろうし、好ましい状態ではない。

ただ、だからこそ「大麻を吸わなきゃいい」というのではなく、それを非犯罪化するように行動するというのが筋だろう(それで屈したら、社会に変革を求める全ての運動は成り立たない)。

しかし、思ったのは、大麻愛好家と言うのは日本において必ずしも多くないし、全ての人権問題が繋がっているとしても、大麻以外の問題の方が緊急性が高そうな気がした。カンナビストは中心になって活動するスタッフが不足しているというが、自分の時間を費やして打ち込むほど重要かといったら、まだ疑問の余地はある。

まだ、分からないことがあるが、次回以降の会議などには参加してみたいと考えた。

〇参考

カンナビストHP

http://www.cannabist.org/index.html

「大麻取締法変革センター」→厚労省の「ダメ、ゼッタイ」キャンペーンの検証をしている

http://asayake.jp/modules/report/index.php?page=article&storyid=13

大麻とは何か

http://www.asahi-net.or.jp/~IS2H-MRI/nani.html

Wikipedia「大麻」の項→かなり詳しい内容が書いてあるけど、消されそうだから気をつけて

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E9%BA%BB

オバマ マリファナポリシー

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